「部分塗装」と「全塗装」の違い|費用・仕上がりの比較
車をぶつけてしまったり、擦りキズができてしまったりしたとき、修理方法としてよく聞くのが「部分塗装」と「全塗装」です。
どちらも車の塗装を直す作業ですが、作業範囲や費用、仕上がりには大きな違いがあります。
修理方法を正しく理解しておくことで、状況に合った選択がしやすくなります。
ここでは、部分塗装と全塗装の特徴や違いについてわかりやすく解説します。
部分塗装とは?キズやヘコミのある部分だけを修理する方法
部分塗装とは、キズやヘコミがある箇所だけを修理して塗装する方法です。例えばドアの一部を擦ってしまった場合、そのドアのキズ部分を中心に鈑金修理を行い、必要な範囲だけ塗装します。
作業範囲が限定されるため、修理にかかる時間が比較的短く、費用も抑えられるのが大きな特徴です。軽い擦りキズや小さなヘコミであれば、部分塗装で十分きれいに修理できるケースが多くあります。
また、最近の鈑金塗装では「ぼかし塗装」と呼ばれる技術を使い、元の塗装と新しく塗る部分の色を自然になじませます。熟練した職人が作業することで、修理した箇所が目立たないように仕上げることが可能です。
全塗装とは?車全体を塗り直す大がかりな修理
全塗装とは、車のボディ全体を塗り直す作業のことです。塗装の色あせが進んでいる場合や、車のイメージを変えるカラーチェンジを行う場合などに選ばれることが多い方法です。
作業では、ボディの下地処理を行ったうえで車全体に塗料を吹き付けていきます。場合によってはパーツを外して細かい部分まで塗装するため、部分塗装に比べて作業工程は多くなります。そのため、修理期間も長くなり、費用も高くなる傾向があります。
しかし、ボディ全体を同じ塗料で塗り直すため、色ムラが出にくく、見た目が統一された仕上がりになるというメリットがあります。塗装の劣化が広い範囲に及んでいる場合には、全塗装によって新車のような印象に近づけることも可能です。
費用の違いはどのくらい?
費用面で比較すると、部分塗装は数万円から十数万円程度で対応できるケースが多く、比較的リーズナブルに修理できる方法です。キズの大きさや場所、車種などによって金額は変わりますが、小さな修理であれば負担はそれほど大きくありません。
一方、全塗装の場合は車全体を塗装するため、費用は数十万円以上になることが一般的です。使用する塗料の種類や仕上げの工程によっては、それ以上の費用がかかることもあります。
そのため、小さなキズの修理だけであれば部分塗装を選ぶ方が多く、車のイメージチェンジや大規模な塗装劣化の改善を目的とする場合に全塗装が選ばれる傾向があります。
仕上がりの違いと注意点
仕上がりの面では、それぞれに特徴があります。部分塗装では既存の塗装と新しい塗装を自然になじませるため、ほとんどの場合は違和感なく仕上げることができます。ただし、車の色あせ具合や塗料の種類によっては、よく見ると色の差がわかることもあります。
特にメタリックカラーやパール系の塗装では、光の当たり方によって色の違いが目立つ場合もあります。そのため、修理箇所が広範囲にわたる場合には、部分塗装よりも全塗装の方がきれいに仕上がることもあります。
全塗装はボディ全体を同じ条件で塗り直すため、色ムラが少なく、見た目の統一感が出やすいのが特徴です。ただし、費用や作業期間が大きくなるため、車の状態や目的に合わせて選ぶことが大切です。
修理方法は車の状態に合わせて選ぶことが大切
鈑金塗装は、キズの大きさや場所、車の塗装状態によって最適な修理方法が変わります。見た目には小さなキズでも、内部のパネルが変形している場合もあるため、まずは専門の修理工場で状態を確認してもらうことが重要です。
プロの判断によって、部分塗装で十分なのか、より広い範囲の修理が必要なのかを見極めることができます。車のキズやヘコミをそのまま放置してしまうと、サビの原因になることもあります。
愛車を長くきれいに保つためにも、気になるキズやヘコミがある場合は早めに鈑金塗装の専門店へ相談することをおすすめします。適切な修理方法を選ぶことで、費用を抑えながらきれいな仕上がりを実現することができます。
